そろそろこの間見たLKのことを記事にまとめないと忘れてしまうので、突貫でざっとまとめます。ていうかこのサイトに記事を上げる上で、突貫で書きました。以外のこと言ってないですよね。非常にまずい。まずいですが、多少破れかぶれでも新鮮な方が刺身はおいしいだろう、ということで今回も例に漏れずふざけた突貫工事でいきます。キャラクターごとにまとめようかな(コメントない人もいるかも)。ちなみに私は光り物が好きですね、刺身は。イワシとか。
なお、みなさんよくわかっておられると思いますが、全部妄想の可能性があります。それを踏まえて読んでくださいね。
それから、名古屋時代の振り返りが結構ありますので、今回の上演とは全然関係ない話をしていたりもします。
キャストはこんな感じです。

目次
◎ラフィキ:ゆかのさん
私が見た名古屋LKの半分くらいがゆかのさんのラフィキだったと記憶していますが(捏造記憶かも)、当時と比較して比べ物にならないくらいコメディシーンの実力に磨きがかかっており、名古屋時代の100倍は面白いサルになっていて腰を抜かしました。めちゃくちゃいい。ぜひまた見たい。
名古屋時代に複数見たラフィキの中では、間の取り方や客を笑わせる術などはやはり初演時からずっとやっている青山さんが群を抜いており、それと比較すると面白さでは今一歩届かずといった印象がありました。その分どちらかといえば堂々とした王国の守護者といった印象があるのが名古屋のゆかのラフィキだったのですが、今回は飄々とした意味のわからんサルを全力で演じており、青山さんとは全然違うけれども青山さんと同じところでしっかり爆笑を掻っ攫う、これぞラフィキという感じが強くあってとても嬉しかったですね。非常に私好みで大変満足しました。
ゆかのさん、名古屋時代のラフィキの時点でもうすでに十分完成されていたと私は思っています。面白い方が私は好きだけど、笑わせればいいっていう役ではないし。だから、今回見に行って、さらに進化しているのに本当に驚いてしまったし、心の底からすごいな、と思いました。大ベテランの方でも見違えるほどに変わることがあるというのは、若手が一気に伸びるのとはまた異なる(そして場合によってはずっと大きな)労力が必要とされることだと思います。本当にすごいことです。
◎ムファサ:内海さん
激ヤバかっこ良ムファサでちょっとどうしていいかわかんなかった。これまで見た中では平山・金久ムファサあたりが好きだったのですが(主に名古屋時代の話です)、ここに内海さんを並べたくなった。なんだろう、モテそう。声がとてもいいですね。象の墓場にヤングシンバを助けにきたとき、バンザイを引きずってシェンジとひとまとめにする一連の動きがめちゃくちゃかっこよくて、あそこで惚れそうになりました。相変わらずガチで意味わかんねえな。もっと正当な見方あるだろ。なお、このバンザイ引きずり事件に関しては、松尾さんがベテランバンザイゆえに引きずられ慣れているというのもかなりありそうだな、と思いました。
歌のシーンでは、やっぱり「お前の中に生きている」が大好きだな、と思いました。日の沈んだ夜に、王冠の代わりでもある太陽の象徴としてのマスクを外し、息子と直接目線を合わせて語り合うあのシーンはいつ見ても傑作そのものでありますが、腕っ節は強いけれども優しい心を持つ内海さんのムファサが演じるのを見るとかなり心にきますね。また、私はあのシーンの外されたマスクも大好きで、ムファサが真ん中で歌っていてもかならず一度はマスクを見るようにしています。映画のこのシーンのように、ライオンの親子が寝そべって語り合う様子が見える気がして、いつも必ず見てしまうんですね。バケモノの子の回る花籠みたいなものです(九太が真ん中で歌っていても絶対みてました)。ああして王としての責務を一旦肩から下ろし、家族を大切にする時間を過ごすことで、ムファサはまた明日から王様に戻っていくんだなあ、と思って、なんだか涙ぐんでしまいました。
◎ザズ:奥田さん
奥田ザズ初めて見ました。かなり正統派で、やるべきことを(ザズそのものとしても、ザズの俳優としても)きっちりこなしている、真面目なザズという感じかな。初見にはとてもいいザズで、けっこうみんなにおすすめしたいなと思いました。
プライドランド箱推しザズで、「スカー王の狂気」では比較的「スカーなんとかならんかなあ」と思っているタイプだったのが印象的でした。兄が持っていて俺に足りないものは、のところは「やっとこちらの話を聞く気になったか。手短に言った方が聞くかな? それかこの機会に詳しく言ってしまおうか」みたいな(幻覚かも)。名古屋でかなりたくさん見た百々さんがムファサ単推しザズだった(「まったくこのガキ!」「はいはいメモいたしましたですぅ〜二度と申しませぇ〜ん」)ので、ちゃんと執事していて安心しました。
あと、一つ気になったのが、一幕冒頭で出てきた時にお辞儀しなくなってたこと。私はあのお辞儀が大好きで、特に名古屋にいた頃はザズがお辞儀すると拍手が起こるという風潮があった(あったよね…?)ものですから、なくなっていてかなり寂しかったです。ザズが王家を代表して、儀式にやってきた動物たち(=われわれ観客)に挨拶してくれる、というのがよくわかるシーンで、本当に好きだったので、ちょっとかなり残念でした。
◎スカー:北澤さん
私史上六人目のおじさんであります(子供の頃、川地啓友さんのスカーをみたのを含めると七人目か)。結構ヤングシンバと仲が良い。猫をかぶっているというか、正体を隠しているというか、かなり無害そうなおっさんという感じがずっとあって面白かったです。姿勢が良く、結構堂々としていてはきはきしゃべり、無害そう=物腰が柔らかいので、落ちぶれた王子という感じがあったのも高ポイント。ところが、みなさんお待ちかね「覚悟しろ」では、無害さをかなぐり捨ててハイエナを殴っていました。私は骨の上でシェンジをどう扱うかがかなり気になっているのですが、今回は座った席があまり良くなくしっかり見ることはできませんでした。でも、「邪魔。」くらいで杖で無理やりどかす感じだったと思う。普通に邪険に扱っていたかな。
なんか、「覚悟しろ」、めちゃくちゃ叫ぶおじさんだった。高笑いじゃなくてシャウト。ロックンローラーを目指しているのですか? ジーザスになりたい感じ? お前ヘロデですよね(北澤さんもヘロデだし、王弟という意味ではスカーもヘロデ)? 意味わかんなくて爆笑してしまい、場面が変わっても笑いが止まらなくてかなり困りました。周り誰も笑ってなかった。でも笑い止まらなかったです。
北澤さんは、かなり客席へのアピールというか、こちらを向いての芝居が「覚悟しろ」などでも多いスカーで、そこも好感が持てました。ライオンキングという作品は、ときにプライドランドの動物となり、ときに草となり、ときに星となり、ときにはハイエナとなって、一緒にプライドランドで生き続けるという見方をする作品ですが、北澤さんはかなりこちら(=モブのハイエナである観客)にアピールしてくれるので、それが初心者にもとてもわかりやすくてよかったです。
あと、ラストシーンでかなりちゃんと脚が折れており、ハイエナたちから逃げたくても逃げられない感じがとてもよかったです。ソンチさんとかかなりちゃんとやってくれるんだよね。北澤さんもやってくれて嬉しい。
◎ヤングコンビ:佐藤くん、渡辺ちゃん
東京のヤングたち、ガチ上手ですね。名古屋の子は荒削りだったなあ、とやっぱり何度見ても思うわけですが、名古屋の子達にやらせると「岐阜の田舎の野生児です。毎日カブトムシをとって暮らしています。」みたいな子がいたりして(本当にそうかは知りませんが)、そういうところは東京にはあまりない雰囲気で、それはそれでとても好きでした。東京の子のいいところは、彼らは本物の都会のお家の子なので、坊ちゃん、嬢ちゃんという感じが出るところかな。これがまたシンバ・ナラっぽくていいんだよね〜。今回はヤングナラのみやびちゃんの方がちょっと小さいけど、双子っぽいヤングコンビでした。ヤングナラの方が小さいのに、知恵もあってケンカも強い、っていうのはやっぱりかなりいいですね。まちまりさんのナラへのつながりがよく見えて、たいへんよかったです。
◎ハイエナ三人衆(山中ゆきさん、松尾さん、中村さん)
ガチ好き。山中シェンジと松尾バンザイ、名古屋で初めて見た時の二人だ! 山中シェンジやっぱりちょっとかわいい。声がかわいいんですよね、スケ番とギャルを足して二で割ったみたいな。荒っぽい女子高生みたいなシェンジだなあ、と思っています。怖くてがさつで気も強いけど、どこかかわいくて友達になりたい感じ。彼女と友達であるバンザイやエドは毎日楽しいだろうな、って思います。
いちおう、シェンジがリーダー、バンザイが斬り込み隊長で、しんがりをエドが務める、という三人だという理解をしていますが、ゆきさんの場合はバンザイをアゴで使う前に自分からつっこんでっちゃう感じ。斬り込み隊長が二人いる、って感じですね。松尾バンザイがこれまたバカのバンザイで、なのにちょっとかっこよくてずるい。ちょっと喧嘩っぱやくて口が悪くて、イケメンなのにバカ、アホなのに二枚目、みたいな、こちらもちょっといけてる高校生っぽいところがあるかもしれません。背が高く、重たいパペットをつけているのに、身軽で、軽薄で、楽しいことが好き。苦しいこともありながらも楽しく生きている、見ていて嬉しくなるようなバンザイでした。
中村エドは、最後の「エドは?」のところでかなりブチギレているタイプのエドで、怖くてとてもよかったです。しんがりを務めるにふさわしい、アホ可愛くも不気味なエドです。聞いているんだかいないんだか、みたいなところがキュートなんだけど怖くもあって、その得体の知れなさが彼の魅力ですね。
Xでも書いたけど、この三人が私は大好きです。LKで一番好き…とは言えないけど、かなり愛している自信があります。LKは同率一位に全部のキャラが来るくらい大好きなので、一人を選べないんですね。Xで行ったことの繰り返しになっちゃうけど、シェンジとバンザイの「エドは?」というのを一幕で繰り返すので、二幕終わりの「エドは?」がかなり怖い形で効いてくるのが大好き。いつだって三匹で知恵と食べ物を絞り出しながら、どこにいてもしたたかに、明るく、あきらめずに生きている三匹が、私はいつでも大好きです。
◎ティモプン(近藤さん、荒木さん)
このお二人もよく見た二人。近藤さん、「女の格好して踊れ」のところで、かなりイケボな感じで歌っていてちょっと面白かった。イボイノシシうまいよ〜、という、「石焼き芋〜」みたいな歌なのにイケボって意味わかんなくて…。荒木さんは優しいプンバァ。人によって、また同じ人でも日によって、ジャンプなんかさせなきゃよかった、のところがシンバを責める風だったりもするのですが、そういうことのまったくない、本当に優しいプンバァでよかったです。
ティモプン、名古屋弁が懐かしいなあ。個人的には、ヤングシンバが虫を食べて「ヌルヌルするけど…うみゃー!」って言うのがとても好きでした。方言は、プライドランドから遠くに来たことを表すためと、ややギャグ調にするために取り入れられているもの、という理解をしておけば、それで十分ではあります。だけど、その地の言葉を話すことこそがその地に馴染むことであり、その地で暮らすと決心するということだ、っていうのが、ヤングシンバが「うみゃー!」って言ってくれることによってものすごくわかりやすくなっているんですよね。そういうところが好きだった。また名古屋にも来て欲しいです。
◎シンバ:橘さん
顔がかっこいいよな。この人。ちょっとシンバ時代のあきたかさんに似ているなと思いました。私はあきたかシンバ最晩年に一度だけ生で見る機会に恵まれ、それに惚れ込んでライオンキングに通うようになったんですね。エッヘン。今それ関係なさすぎるだろ。
シンバの個人的な評価方法の話なのですが、「ハクナ・マタタ」の最後はけていくところのグランバットマン? デヴェロッペ? で脚が上がれば上がるほど良いというトチ狂った価値観のもと生きておりまして、橘さんは結構脚を上げてくれたのでそれだけでだいぶ嬉しかったです。「終わりなき夜」の最初と最後で声量が全然違ったのも良かったな。高音はちょっと大変そうかな? という印象がありました(ヤングの佐藤くんもそうだったので、同じ人っぽくて良かったと勝手に思いました)が、それ以外にはあまり気にならなかった。佐藤くんも橘さんも身体能力の人かな。パキパキ動くのが若さを醸し出していて良かったです。
個人的には誰よりも元気に跳ね回り、若干頭に血が昇りがちの永田俊樹シンバが一番好きだったのですが、ちょっと色々とショックでこの話がまだできる状態ではないです。リハビリも兼ねて「好きだった」ということはここに記しておきますが、触れないでいただけるとありがたいです。
◎ナラ:町さん
待望のまちまりナラであります。ロボ庭のブライオニー、CFYのポリーでお世話になったまちまりさんですが、ナラやるんだ。と前からちょっとびっくりしていました。見てみて気がついたのですが、これまでみたまちまりさんの役に通じるのは自立している/しようとしている女性であるということですね。そういう試練を潜り抜けてきた感じがちょっと見える気もする、意志の強いしっかりしたナラで、シンバより精神的にはおねえさん(身体的には双子や同期っぽいかな)。
シャドウランド、めっちゃ声出るやんけ、さすがやなあと思いました。ナラのママ役のアンサンブルさん、シャドウランドでは真ん中にいて、ナラのことをずっとみているんですね。なんか前から知っていた小ネタのような気もしますが、今回改めてそれをしっかり見れてよかったです。
「シンバは、叔父さんのスカーに戦いを挑んで…」のところは、よく聞こえるようにゆっくり言ってて、面倒見のいいナラだな、と思いました。辻茜さんだったかな? ティモプンのこと赤ちゃんだと思ってる感じで若干バカにしたふうだったこともありましたが(それも好きです)、今回はそうではなかったな。
あと、まちまりさんに限らないんだけど、「スカー王の狂気」のところで発狂したスカーに絡まれて「???????」となりながらもちゃんとエスコートは受けるところが、彼女の育ちの良さと自信を表している感じがして好きですね。あの窮状?でエスコートはする/されるんかい。と、スカーにもナラにもちょっと笑いそうにもなりますが、とっても好きな小ネタです。
シンバと再会した時に「うわあぁああぁぁぁああぁ!?!?!?」みたいな感じだったのが意外すぎてすごい印象に残りました。「わーお!」みたいな人が多い気がするので、少数派じゃないのかな。どうなんだろう。「わーお!」側の極端な例は木内志奈さんで、この人はイオンで親友に会った女子中学生みたいな様子でとてもキュートでした。最近はよくシェンジにいるので、みてみたいなあ。
最後、プライドロックの上でシンバとわちゃっとしてる時、普通に抱きしめ合っていて「!?」となりました。前までチューしようとして我に返り「アッ、、、みんなみてたわ、、、」てなってたよね!? あれが好きだったのですが、接触を少なくしたコロナ用の演出だったんだろうか。
あと、ナラ関係ないですが、メスライオンのアンサンブルに美人かつ私の好みの踊りをする方がいて、誰かなあ、と気になっています。かなりかっこいいメスライオンでとてもよかったです。キリンとチーターのシーンのチーターの方と顔が似ていた気がするので、9枠の稲葉さんかな? と思うのですが、確証が持てません。プログラムの写真を見る感じでも稲葉さんのような気がしますし、元東バ(東京バレエ団)らしいので私の好みだというのも納得なんですが、断定まではなかなか…。
◎おわりに
書いていて思ったけど、やっぱり舞台ライオンキングには世界のすべてが詰まっていると思います。演出の一つ一つに意味があり、しかもそれが見ているだけの観客に強く訴える形で伝わってくる、とんでもない作品です。二度とこの地球上に同じものが現れることはないであろう、他に類を見ない史上最高の傑作だと私は考えていますが、みなさんはどうでしょうか。書いていたらまた見に行きたくなってきたなあ。なんだかんだ言って名古屋が閉幕しても一年に一度くらいの頻度で見続けている、大好きな作品ですね。おわりです。

