この記事は、劇団四季「バケモノの子」公開前に、映画を見て書いた感想を、遡って見つけ出してきたものです。もうファンの中にはあまりいなくなったであろう、「映画だけ見て、舞台をまだ見ていないファン」のコメントです。他の人にも読んでいただけたらおもしろいかな、と思ってこちらに持ってきました。
改めて見返してみると、かなり的を射ているコメントから、相当的外れなものまで色々あります。気になる方はお読みいただけると、面白いかもしれません。
映画「バケモノの子」見ました。ボロクソ感想を色々見ていたのであまり期待値が高くなかったのですが、全然そんなことはなくしっかりおもしろかったです。良くも悪くも単調なストーリーという感じはしましたのでそのあたりを好まない人に悪く言われていたのかな。
私はああいう話がわりとすごく好きなのでとっても楽しく見れました。見てよかったなあ。
オープニングで多々良と百秋坊が渋天街やらの説明をしているところがめちゃくちゃ好きでそこだけ3回見ました。ミュージカルでもあそこはしっかりやって欲しいなあ。多々良と百秋坊が前にいて、熊徹と猪王山が後ろで暴れてるのがシルエットになっている、とか。幕開きへの期待が結構でかいので、そこでバーンと派手にやっておおこれは面白そうだぞ、という印象が欲しい。
あと幕開きはもしかしてパリのアメリカ人みたいになるんじゃないか?という予感が少しします。パリアメは劇場に入るともうすでに幕が開いていて、中央のピアノにスポットが当たった状態になっているんですね。始まる前から緞帳が開いてて、ストーリーテラーが喋りながら出てくるところからお話が始まるんだけど、開始がまさにそんな感じだったからパリアメみたいになるんじゃないかって思いました。
映画への不満というか、ミュージカルで上手に直して欲しいなあと思うところがあるとすれば二つあって、一つは一郎彦の暴走前の出番の少なさに関してです。彼の暴走が割と唐突で、そのための伏線シーンが一つだけあるんだけどそれが若干爆弾気味というか雑というか。兄とは対照的な二郎丸の優しさも含め、もう少しそこを丁寧に描いて欲しいなあと思っています。
二つ目は楓の登場のしかたかな。人間界に行った蓮の師匠みたいになっていくのはいいんだけど、私蓮くんと一緒にいる!って言う台詞(とそこからくる行動のみ)がやや唐突だった。もう少しそれより前の台詞を増やすとかして丁寧に描いて欲しいです。あと広瀬すずちゃんちょっと舌足らずだったなあという印象ありましてそこも直してほしいですがまあ四季の団員さんならのそのあたりは問題ないでしょう。
ただ、映画が全部で二時間あって、これを二幕のミュージカルにするとしたら、全体の長さとか歌の分時間がかかることとか場面転換の時間も必要だとか色々考えると切らなきゃいけないシーンがいくつも出てくるんでしょうね…と思います。そうすると上で書いたあたりの内容を「丁寧に描いている」暇はないんじゃないかなあとも思うので、その辺りのバランスも期待したいところです。熊徹のたくさんの弟子のくだりはまずカットになりそうだと思うのと、映画だとヤング九太と熊徹の喧嘩に時間がかかりすぎなので、そのあたりはうまく巻いて(もしかしたらLKのハクナマタタみたいなノリで一曲の中で喧嘩→認め合い→役者交代までやってしまうのかもしれん)一幕の後半でヤング九太の出番は終わり、ということになりそうだなあという印象があります。
幕間をどこに設置するかも難しそう。
あとオーディションには女の子も参加できたようなので、ヤング一郎彦やヤング二郎丸(もしかしたらヤング九太も?)の役者が女の子の場合もあるのかもしれません。まあそのあたりは四季のことなのでうまくやってくれるのでしょうと思って特に心配はしてないです。また、子役の子の役名をどうするのかも気になっています。ヤング九太じゃおかしいよな。九太(少年)とか、少年・九太とかになるのかなあ。案外ヤング九太かもしれんけど。
なんにせよはかなり好きな話だったので上手にミュージカル化してほしいなあと思いますが、どこを歌にするんだろう…ミュージカルにして大丈夫なんか…?という気持ちもあり、期待と不安はやっぱり半分ずつくらいです。この作品が成功すれば劇団四季は浅利慶太がいなくても大丈夫なんや!ということが証明できることにもなり、オリジナルミュージカルは売れるのだ!と声をデカくして言うこともできるようになります。ただしコケたら…。そう思うと不安もありますが、四季の未来のためにもこの作品は絶対に成功させてほしいです。気になる人は是非行ってみてください。
追記:四季公式サイトの説明を見る限り前半部分は少し改変がありそうです。
当時残していたメモは以上です。結構面白くないですか? 一つだけ当時の私にコメントを残すとすれば、オリジナルミュージカルに関しては「ゴースト&レディ」が売れたから劇団の今後は大丈夫そうだよ、と声をかけてあげたいですね。おわりです。

